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最強ロシアの十字架を背負うため海を渡った小さな勇者

後悔の残るオリンピックになってしまいました



涙を目にためながら川口悠子はこうインタビューに答えました。
フィギュアスケート・ペア。ロシア国籍を持つ川口悠子は、ロシア人のアレクサンドル・スミルノフとのペアで4位。
ショート3位から1つ順位を落とし、メダルが手元から落ちていきました。


川口選手は日本であまりなじみがないと思いますが、僕も正直詳しくありません。
随分前にドキュメンタリー番組で川口選手が取り上げられていたのを見たのですが、すっかり忘れていました。
確かその時はロシアの代表を目指す段階だったと思うのですが、このオリンピックで見たときにあの時の子だ!!ってやっと思い出したぐらいです。
知らぬ間にロシア代表になって、それもオリンピックでメダルを目指せる選手になっていたのですね。


一昨日のショートでスミルノフ・川口ペアは3位。
そして昨日のフリー。
一度、2人で滑り出した後、川口選手がコーチのところへ1人戻ります。
コーチであるタマラ・モスクビナとしばらく話した後、明らかに固い表情になった川口選手が開始位置まで滑っていきます。
日本のかつてのコーチが、「気持ちが乗っていない」と語ったように、素人目に見てもその固い表情は見て取れました。

この時、決めればオリンピック初となる大技スロー4回転サルコーについてコーチと川口選手の意見がぶつかります。


4回転にチャレンジするつもりだった川口選手。
直前でコーチから安全策を取るため3回転に変更するよう指示を受けました。
1度戻ったのは納得がいかない川口選手が再度確認に行ったのだと思われます。


そして、その気持ちを振り払えぬまま演技が開始。
安全策のはずだった3回転で着氷が乱れて手をつく。
その後も、スミルノフがダブルアクセルでミス。スロー3回転ループで川口選手が転倒。
3度の大きなミスが響き、自己ベストから20点近くも低い点数で4位に後退してしまい、あのインタビューの発言につながります。


ロシアは男子フィギュアの王者プルシェンコが有名ですが、フィギアのペアに関しては最強で64年インスブルック大会から12連覇中でした。
メダルなしも50年ぶりとなってしまいました。

この結果だけ聞けば、


おいおい、なんでそんな直前に言うんだよ!!


って感じですよね。
ショートから時間はあっただろうし、何でよりによって滑る直前に作戦変えるかな・・・って気持ちは正直あります。
コーチにも迷いがあったのか?3位という順位がそうさせたのか?
ただ、これは結果論で安全策にいっていい結果になった可能性もあるので簡単に否定はできません。
それに、川口選手とモスクビナコーチには深い関係があって、それを考えると僕のような人間がとやかくいう事じゃない気がします。


この川口選手。
ロシア国籍を取得してロシア代表として出場していた珍しい選手です。
サッカーやラグビー、卓球など外国の選手が日本に帰化して代表になるパターンは多いですが、日本人が外国の代表に帰化して出場するのはあまり聞いたことがないです。
アメリカから出場する長洲未来がいますが、あれは帰化なのかな?もともとかな?
それに両親のどちらかがロシア人とかロシアで育ったなどの経験はまったくなく、日本生まれで日本育ちの普通の日本人です。


長野オリンピックに出場したエレーナ・ベレズナヤを見て「自分もエレーナのようになりたい。」と思い、現コーチであるタマラ・モスクビナにすぐに手紙を送り、その後も何度もコーチをして欲しいと嘆願しました。
モスクビナは最初「ロシアに来るには難しいし、治安も悪い。無理だ。」と断ったのですが、それでも諦めず結果ロシアに渡ることになります。


川口選手は28歳。フィギュアスケーターとしては若くありません。
すでに10年近くもモスクビナの元でトレーニングし、少しずつ結果を残してロシア代表を掴み取りました。
コーチとの関係はそのような長い歴史があり、大事な場面で意見が食い違ってしまったのは残念ですが、モスクビナコーチがいたからここまで来れたのも事実です。


ロシアはバレエ大国。
あっちこっちに劇場があって、バレエだけの専門学校もあると聞きます。
バレエと似た要素を持つフィギアに対する国民の目も厳しいでしょう。
それに、まだ帰化していない時にはロシアの国籍を持たない選手を代表にしたのは初めての事らしいです。
お家芸である種目に日本人を使うわけですし、12連覇中でメダルどころか金メダル必須の中で戦った川口選手に言いたい。


あんたは勇者や!!


日本人としても小柄でどこにそんなパワーがあるんだって感じの細い体が目を引きます。
日本は二重国籍を取れないので、ロシア国籍を取得することは日本国籍を放棄しなければいけません。
オリンピックのために国籍を変えたり、コーチに何度もアピールしてコーチを根負けさせるような強い気持ち。
あの小さな体の中に日本人とは思えない大胆な行動やアスリートとしての強い信念に驚きますね。


演技終了後、ペアであるスミルノフとしばらく抱き合っていました。


「ごめんなさい」と言っていたのか、「ありがとう」と言っていたのか。


僕はあなたのチャレンジを日本人として誇りに思います。

別にメダルはなくとも、ロシアの国籍になっても、あんたは日本一の勇者や!!

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