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「日本は、サッカーの国になれたか。電通の格闘」を読みました!

日本は、サッカーの国になれたか。電通の格闘日本は、サッカーの国になれたか。電通の格闘
(2010/06/11)
濱口 博行

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本の概要

電通の社員である濱口博行さんという方が、広告代理店という立場で関わってきたサッカービジネスについて書かれています。
まだ日本がサッカー不毛の地だった頃から、高校サッカーやワールドユース、FIFAクラブワールドカップ、そして日韓W杯などの企画・運営の中心として成功させてきたその裏側を見ることができます。
さらに、略歴を見ると今度の2018/2022招致にもアドバイザーという立場で活動されているようですので、今でも第一線で活躍している方の著書です。


濱口博行

1948年生まれ、1972年電通入社。
ラジオテレビ局、電通ニューヨーク支局、電通バーソンマステラー社ニューヨーク 事務所EVPなどを経て、2002年FIFAワールドカップ日本招致委員会国際部長として招致活動に従事。
2006年サッカー事業局長、現在、ス ポーツ局サッカー事業室エグゼクティブ・プロデューサーとして勤務、2018/2022年FIFAワールドカップ日本招致委員会エグゼクティブ・アドバイ ザー。

引用元:アマゾン



とりあえず読んでみて。

これはスポーツ本というよりビジネス本という観点で見た方がいいかもしれません。
基本的には「サッカー」「選手」「大会」=「商品」「ビジネス」といった感じの扱いなので、スポーツをビジネスと捉えられない人から見ると少しイライラする場面もあるかも。
サッカーはモノじゃないぞ!!といったタイプの方はあまりお薦めしません。
(実際、僕もそう感じる場面がありました)

ただ、スポーツの成功においてビジネスの成功が必須条件なのは間違いありません。
スポンサー、入場料、関連グッズ収益などによって選手の給料がまかなわれており、給料をもらって選手ががんばる事で試合が面白くなって収入が増えていく。
僕らが見ているのは表に見える試合だったり選手だったりですが、それを支えている多くの人たちが裏で動いていることを忘れてはいけません。
常にスポーツとスポーツビジネスは離れられない関係であり、その裏側を見るにはいい本だと思います。

サッカービジネスの中で広告代理店の最大手である電通がどのように関わっているのかがすごくよくわかります。
電通といっても例えばグッズの企画とか広告戦略とかいろいろあるのだと思いますが、その中でも著者である濱口さんは大会の企画・運営?を中心にやっているようでして、ほとんどが大会が開催されるまでの経緯が中心です。
FIFAクラブワールドカップとか日韓W杯などの超大きな大会も担当しており、日本へ誘致するまでの軌跡などが詳しく書いてあります。
広告代理店で仕事をしたい人にはすごく勉強になるんじゃないでしょうか?


電通最強が見え隠れ

全体を通して見ればすごくおもしろいのですが、僕は前半部ですごく気になる点がありまして、イラついて途中でやめようかと思ったぐらいです。
同じように思った方は、日韓W杯ぐらいからすごく面白くなるので我慢してください。

それは「電通最強!」ですね。

「電通の格闘」ってぐらいなので、電通の行動を中心に書かれているのは当然なんだと思いますが、最初の方は特に自画自賛が多いです。

電通が企画 → 困難にぶつかる → 電通がそれをすべて処理する → 試合が開催され大成功 → 電通最強!!

実際に電通は非常に重要なポジションなんでしょうが、何から何まで電通がやったわけではないでしょうし、自ら「電通のおかげで・・・」ってのを強調されるとやや引きます。
「お前らが楽しめたのは全部電通のおかげだぞ」って言われているみたいで。
表であまり評価されていない(見えない?)から、それが不満でこの本で発散させているのかと思ったぐらいです。

ただでさえ、電通のイメージって「偉そう」とか「自信家」ってイメージですし、一般的にも嫌いな人も多いでしょうから、そういう人は見ないほうがいいです。
十分すごい事やってるんですから、自らアピールしないでやった事だけしっかり書いてあればそれは伝わると思うんですけどね。


日韓W杯招致活動


自分がリアルに感じれる大会と言えば日韓W杯に他ならないので、ここの章あたりからすごくおもしろくなりました。
日韓W杯は終わってみれば大成功でしたが、招致の時点ではかなり揉めた経緯があります。
それは日本の単独開催が決まっていたのに、韓国が強引に割り込んできて、無理やり共同開催にしてしまったのです。

その時の裏側の話なんかはすごくおもしろいです。
韓国がどうこうよりも、FIFA内のでの権力争いに巻き込まれてしまった事が強調されています。
どこにでも権力ってのは怖いですね。

スポーツ好きならば、何度となく韓国にはイラつかされていますが、この時もひどかった。
あまり書くと怖いので書きませんが、あそこまで強引に共催という形にして「インチキベスト4」という結果以外の何かを韓国は得たのだろうか。
南アフリカW杯でも誤審が話題になりましたが、あの時は誤審なんてレベルではなかった。
八百長と言われても仕方ないレベルの操作っぷりで、ベスト4と引き換えにヨーロッパ全土を韓国は敵にまわしました。

逆に日本は応援態度やマナーの良さ、選手のお世話をした各地域の素晴らしい対応で、今でも最高レベルの評価を得ています。
どの国の選手、サポーターに聞いても「日本ありがとう」とか「また来たい」と日本の賞賛の言葉しか出てこないし、本当に日本人として誇りを持ちましたね。


日本サッカーの歴史

この本を読んでいろいろ振り返ることができましたが、大きな大会をたくさん日本で開催している事に気づかされます。
ここら辺はサッカー協会、電通、テレビ局などの功績は大きいと思いますが、少しやりすぎ感も正直あります。
彼らは「日本でビックな大会を開催」→「日本サッカーの人気向上」というやり方でしたが、ちょっとジャパンマネーを振りかざした感もあって、まったくサッカー人気も実力もない日本で大きな大会が行われる事に他の国はどう思っていたのかな?って思います。

実際に、僕もトヨタカップに対しては、若い頃「何で日本サッカーは弱いのに、世界一を決める大会を日本でやってるんだろ?」って思ったもんです。
なんか申し訳ない気持ちになりましたよ。

それに、これは今でも不思議なのですが、Jリーグが始まった時になんであんなに世界のスーパースターが集まったんだろう?
確かにお金の問題もあるかもしれませんし、若干峠を越えた選手が多かったのもそうなんですけど、当時の日本の実力を考えれば5段階ぐらい下のリーグに来るレベルです。
ジーコ、リトバルスキー、リネカー、ドゥンガ、エムボマ、ストイチコフ、カレカ、スキラッチ・・・(相当漏れていると思われますがご了承ください)

世界の英雄であるジーコが、まったく弱小チームだった住金蹴球部(現鹿島アントラーズ)に来たのなんか、ジダンが復帰してレイソルに来たみたいなもんですからね・・・
カタールリーグなんかがお金振り回してバティとかリバウドなんかを呼び込んでいますが、当時のJリーグを考えると全然大したことないですね。

結果的には日本に力もついてきて、有名選手がいてもアンバランスさはなくなってきたように感じて来ているので結果オーライですが、あまりに初期がすご過ぎたので今が低調に見えてきているのが心配です。
まぁ、昔から多くの大会を開催してきた事で日本は世界から信頼を得ているわけであり、その裏には必死になって招致した人たちがたくさんいる事を忘れてはいけませんね。


「電通すげえ!」だけを注意すれば、全体的にすごくおもしろい本でした。
スポーツビジネスに興味がある方はぜひ読んでみてください。

最後に、1点だけ。
ともかく登場人物が多すぎる。
たぶん、濱口さんはお世話になった人たちに失礼のないように関係した人全員を登場させて、名前まで書いているんじゃないかと思うのですが、キーマン以外のどうでもよさそうな人までズラズラと名前だけ登場してくるので、大事な場面で「この人誰だっけ?」ってのが連発しました。
気持ちは分かるが書籍を書く上では完全に自己満足です。

内容は濃いのですが、「電通最強」も書き方の問題でそういう印象を受けてしまったのだと思いますし、校正をもう少しちゃんとやった方がいいと思いました。
これは本ですから言葉を間違えると本心と違う風に伝わってしまう事は注意した方がいいのでは?と思いました。

とりあえず、2022年のW杯招致活動がんばってください!!

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